『リトル・ダンサー』映画(ネタバレなし)‐実話が背景にあり大人ほど泣けるヒューマンドラマ。

リトルダンサー

おすすめのヒューマンドラマ映画『リトル・ダンサー』のご紹介です。(ネタバレなし)(原題:Billy Elliot)

「僕がバレエ・ダンサーを夢見てはいけないの?」

実話のようなリアルなストーリーで後にミュージカルとしても成功を収め、興行収入1億ドル突破の世界的大ヒット!

バレエにひたむきで純真な少年と家族の絆を描いた感動の物語。

作品情報
リトルダンサー監督
スティーブン・ダルドリー
脚本
リー・ホール
公開
2001年(日本)
上映時間
111分
主なキャスト
ジェイミー・ベル
役柄:バレエダンサーを夢見る少年ビリー
ゲイリー・ルイス
役柄:お父さん
ジェイミー・ドラヴェン
役柄:お兄ちゃん
ジーン・ヘイウッド
役柄:おばあちゃん
ジュリー・ウォルターズ
役柄:バレエ講師ウィルキンソン夫人
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『リトル・ダンサー』は実話?

結論から言うと『リトル・ダンサー』は実話ではありません。

ですが、物語の時代背景などは忠実に再現されていたり、実在する一流バレエダンサーのアダム・クーパーが出演していたりと、かなり現実感のあるストーリーに仕上がっています。

あらすじがこちら。

【あらすじ】

11歳の少年ビリー・エリオットは母親を早くに亡くした音楽好きな男の子。

そんな彼は、ある日興味本位でバレエの練習に参加することに。

いつしかバレエに夢中になっていく彼だが、困ったことに家族は大反対。

ストライキに夢中でビリーの気持ちを考えない父親と兄。

軽い認知症のおばあちゃん。

家族の反対を押し切り内緒でバレエを続けるビリー。

そんな彼に、なんと名門ロイヤル・バレエ学校受験のお誘いが!

はたしてビリーはバレエを続けることは出来るのか?

こちらが予告動画(字幕なしですが雰囲気は伝わると思います)

周囲の大人たちに泣ける

おすすめのヒューマンドラマ映画『リトル・ダンサー』が実話ではないか?と思われた理由の1つとして、再現された時代背景があります。

本作でビリーの父親と兄は、ストライキを起こしてピリピリした生活を送っているのですが、

物語の舞台である

1984年のイングランド北部ダーラムの炭鉱町ではこういう人達は少なくなかったようですよ。

当時のイングランドの首相は「鉄の女」の異名を持つマーガレット・サッチャー。

彼女は採算のとれない炭鉱を次々と閉鎖していくなど、数々の痛みを伴う改革を推し進めた人物としても有名です。

もちろん、彼女は強い意思と目的を抱いてこの政策を突き進めたのですが

1982年には世界恐慌以降最悪の300万人以上の失業者を出し、その後も1986年半ばまで失業率は減少しませんでした。

そんな風にどんどん炭鉱が閉鎖されていく中で、町から一度も出たこともなく炭鉱一筋で生きてきたのが、ビリーの兄と父親です。

炭鉱で生きること以外の生き方を知らない、彼らの焦りや苛立ちは相当なものでしょうね。。。

彼らのような人達は間違いなく現実に存在していたということや、

こういった時代背景を知ってから鑑賞すると、更にこの二人に共感できるんです。

他にも

おばあちゃんがビリーを抱きしめた時の気持ちや、バレエの先生の気持ちなど。。。

あんまり言うとネタバレになってしまうので言えませんが、こんな感じでラストの結末に至るまでの登場人物たちの心理がホント細かいところまでよく描かれているんですよ。

観るたびに名作だなぁと思わせてくれるんだから本当に凄いです。

あのシーンは監督の実体験

本作では、ビリーの友人として同性愛者の男の子が登場するんですが、その子がやけにリアルなんです。

カミングアウトする様子や、それっぽい言動なども演技にしては子役なのにリアルに表現できてるなぁと思ってたら

実は監督のスティーブン・ダルドリー自身が同性愛者なんだとか。

そんな彼は本作が監督デビュー作っていうから驚きです。

「処女作には、その作家の全てが出そろっている」という言葉は有名ですが、まさに彼もこの映画に全身全霊を込めたのかもしれませんね。

それに彼は本作だけでなく、後に『めぐりあう時間たち』『愛を読むひと』『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』などの作品も手掛けている実力派監督でもあります。

それと本作は別に、バレエに興味や予備知識がない人でも全然楽しめるので安心してくださいね。

ミュージカルとしても大ヒット!

本作は世界的大ヒットを記録しミュージカルとしても成功を収めています。

音楽はあのエルトン・ジョンが手掛けているようですよ。

こちらがミュージカル版の予告動画です。

物語の主人公であるビリー・エリオットは世界中で色々な人によって演じられているんです。

日本人によるミュージカルも、2017年には東京と大阪で16万人を動員のヒットを収め2020年の夏にも上演予定だとのこと。

映画公開から約20年経った現在でも形を変えて語り継がれているのは本当に凄いです。

豆知識

作中でビリーが目指すロイヤル・バレエ学校ですが、世界各国からプロを目指す子供達が集まって来る、超一流のバレエ学校なんだとか。

その授業料(寮費込み)がこちら。※年によって変動します。

ロウアースクール11歳〜16歳 £33,234(約458万円)

アッパースクール16歳~18歳 £29,037(約400万円)

それと、本作の作中でも流れる『白鳥の湖』には男性版があるんです。

通常のチャイコフスキーの『白鳥の湖』と言えば、悪魔ロットバルトに騙された王子ジークフリートとオデット姫の悲恋がテーマです。

しかし、イギリスの演出家マシュー・ボーンが手掛けた『白鳥の湖』は男性版でこちらは同性愛者の悲恋物語となっているんです。

こんな人に特におすすめ

  • 夢を家族から反対された経験がある
  • 自分が人と少し違うことに悩んでいる
  • 爽快感のある感動を味わいたい
  • バレエに興味がある

『リトル・ダンサー』の評価

他にもネットで調べると、ほとんどの人が絶賛しています!

ぜひ、あなたも『リトル・ダンサー』を楽しまれてくださいね。

実話ではありませんが紛れもない名作なのできっと心が動かされると思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

あなたのレビューを読者に届けよう!

  1. チョコクロ より:

    何気に「リトル・ダンサー」と言う題名に心惹かれ、
    鑑賞したら、久しぶりの名作に感動しました
    細かい説明シーンが無くても登場人物の細かな心理が描かれていて良く理解出来ました

  2. Tally より:

    ビリーとお父さんが泣ける!あのお父さんと別れるシーンはこちらも泣かされます(愛すべき父、可愛い)。でも炭坑って、フラガールと言い命懸けの仕事でも暮らしぶりは大変なのに、そこから出ると言うのは考えられない事なんですね。フラガールで雇用を守った事は凄いんだと思った。
    ロンドンの町に驚くシーンや劇場でカーテンが上がるのを待つ場面、何度見てもぐっと来ます。

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